冬の感染症対策!インフルエンザとノロウイルスについて
冬の感染症対策!インフルエンザとノロウイルスについて
冬はさまざまな感染症が流行しやすい時期。特にインフルエンザやノロウイルスによる感染症は、寒い時期に流行する代表的なものとして、ご存じの方も多いのではないでしょうか。感染症にかからないためには、しっかりと予防法を理解し、感染症対策を行っておくことが大切です。
そこで今回は、インフルエンザとノロウイルスの感染症対策について詳しく解説します。冬に流行する感染症にかからないよう、しっかりと対策をしておきましょう。
インフルエンザとは
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することで発症する病気です。38℃以上の高熱やくしゃみ、鼻水といった一般的な風邪症状だけでなく、頭痛や関節痛などの痛みや全身の倦怠感などが症状として現れます。
小さな子供や免疫力の低い高齢者などは、急性脳症や肺炎を伴うことがあり、感染後に重症化しないよう注意が必要な感染症です。
インフルエンザの感染症対策
インフルエンザの感染症対策には、予防接種や手洗い・うがいといったさまざまなものがあります。詳しく見ていきましょう。
ワクチンの接種
インフルエンザの感染予防に有効な方法として、ワクチン接種が挙げられます。インフルエンザワクチンは、感染後の発症率を下げる効果があるだけでなく、発症後の症状を軽減する効果が期待されています。
帰宅時の手洗い・うがい
インフルエンザに感染する原因の一つとして、手に付着したウイルスが口から侵入することが挙げられます。そのため、インフルエンザウイルスを水や石けんで洗い流し、物理的に取り除くことは一定の効果があります。
同様に、喉や口の中に付着したウイルスをうがいで取り除くことも、インフルエンザの予防に有効でしょう。また、インフルエンザウイルスはアルコール消毒が有効なため、帰宅時や食事前などに使用することもおすすめです。
部屋の湿度を一定に保つ
部屋の空気が乾燥すると、喉や気道の粘膜の防御機能が低くなることが分かっています。そのため、部屋の乾燥によってインフルエンザウイルスにかかりやすくなることから、湿度を一定に保つことが大切です。
部屋の乾燥が気になる場合には、加湿器などを使って湿度を50~60%程度に維持するようにしましょう。
体調管理をする
体が疲れていたり、十分な栄養が取れていなかったりすると、免疫力が低下します。ウイルスに対する抵抗力が下がりやすくなるため、しっかりと休息をとり、栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。
ノロウイルスとは
ノロウイルスとは、感染することで胃腸炎を起こすウイルスのことです。一年を通して発生する感染症ですが、寒い時期に流行する傾向があります。
ノロウイルスに感染すると、主に、嘔吐や下痢、腹痛などの消化器症状が現れます。軽度の発熱が出ることもありますが、人によっては軽い風邪症状のみの場合もあります。
高齢者や小さな子供は、嘔吐したものを飲み込むことで、肺炎や窒息する可能性があるため、嘔吐を繰り返す場合には、注意が必要です。
ノロウイルスの感染症対策
ノロウイルスの感染を予防するためには、インフルエンザと同様に手洗い・うがいが大切です。さらに、食品を扱う人や調理器具からの二次感染を予防すること、抵抗力が弱い人は芯まで加熱した食品を食べることが挙げられます。詳しく見ていきましょう。
手洗い・うがい
手洗いやうがいは物理的にウイルスを除去するのに効果的な方法です。料理を作る前、食事の前、トイレ後などに忘れずに行いましょう。
爪を短くしたり、指輪を外して手洗いをしたりすると効果的です。
調理器具の消毒
一般的に、アルコール消毒は感染症対策として用いられる方法ですが、ノロウイルスに関しては、大きな効果が期待できないといわれています。ノロウイルスを完全に失活するためには、次亜塩素酸や亜塩素酸水による消毒、または加熱処理が必要です。
家庭で液剤を使って消毒するのであれば、次亜塩素酸ナトリウムが含まれている塩素系漂白剤を、使用上の注意を確認したうえで使いましょう。加熱処理をするのであれば、85℃以上で1分以上の加熱が必要です。
食品のウイルスを失活させる
ウイルスは一般的に熱に弱いとされています。そのため、食品のウイルスを失活させるために、加熱処理を行うのは有効な方法です。
二枚貝は、ノロウイルスに汚染されやすいと言われており、食べる場合には、貝の中心部を85~90℃、90秒以上加熱する必要があります。
人から人への二次感染を予防
家庭や施設、職場の同僚などで、ノロウイルスに感染した人が出た場合には、二次感染を予防することが大切です。
ノロウイルスは胃や腸などの消化器で増殖するため、感染者の嘔吐物や糞便に大量のノロウイルスが含まれている可能性があります。そのため、感染者が嘔吐した場合には、使い捨てのエプロンやマスク、手袋、ペーパータオルを使って、ウイルスが広がらないよう廃棄するようにしましょう。
また、汚染された床や手袋、シーツなどに付着したウイルスは、水ぶきや洗濯、アルコール消毒ではしっかりと落とせていない可能性があります。次亜塩素酸などの消毒液でしっかりとウイルスを失活させるようにしましょう。
インフルエンザやノロウイルスの感染症対策をしよう
インフルエンザやノロウイルスの感染症は、対策方法を正しく行うことで感染予防が期待できます。まずは、手洗い・うがいをしっかり行い、感染予防に努めましょう。