2023/04/26 コラム

著者:Africatime編集部

ぽかん口とは?原因やデメリット、予防のためのトレーニング方法を紹介

ぽかん口

ぽかん口とは?原因やデメリット、予防のためのトレーニング方法を紹介

ぽかん口という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ぽかん口によって口呼吸が習慣化すると、さまざまなトラブルを引き起こすといわれています。今回は、ぽかん口の原因やデメリット、予防方法についてお伝えします。

 

 

 

 

ぽかん口とは?

ぽかん口とは、文字通り「いつも口が開いている状態」のことです。ぽかん口は、口唇閉鎖不全症という病名が付けられており、食べる・話すための機能が十分に発達していない病気とされています。

 

ぽかん口が病気とされるのには、単に見た目がだらしなく見えることが理由ではありません。ぽかん口は常に口が開いている状態のため、鼻呼吸ができたとしてもぽかん口によって口呼吸が習慣化しやすくなります。

 

口呼吸はさまざまな病気の原因ともいわれているため、ぽかん口は治療をする必要がある病気とされているのです。

 

 

 

ぽかん口になる原因

ぽかん口となる原因は、身体的なもののほかに幼少期の食生活や習慣などがあげられます。詳しく見ていきましょう。

 

口周りの筋肉が弱い

ぽかん口の原因として、口周りの筋肉が弱いことがあげられます。口周りの筋肉が弱いと、口を閉じた状態を維持することが難しくなります。そのため、最初は口を閉じていたとしても徐々にゆるんでしまい、ぽかん口となってしまうのです。

 

慢性的に鼻づまりがある

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などによって鼻づまりがあると、鼻呼吸がしにくくなります。鼻づまりの症状が慢性的にあると、口呼吸が習慣化されてしまうため、ぽかん口が癖になることがあります。

 

乳歯の前歯が抜けるのが早かった

虫歯や怪我などで乳歯の前歯が早く抜けてしまうと、永久歯が生えてくるのに時間がかかってしまうことがあります。長期間、歯の隙間ができたことで、舌を歯の隙間に入れる癖がつくと、開咬(かいこう)という状態になりやすくなります。

 

開咬とは、奥歯は噛みあっているのに、上の前歯と下の前歯の間に隙間ができることです。開咬もぽかん口の原因の1つといわれています。

 

指しゃぶりの癖がある

指しゃぶりも開咬の原因となります。口の中に指を入れる癖があると、上の前歯を押し出してしまうため、上下の前歯の間に隙間ができてしまいます。

 

離乳食で正しい食べ方が習慣化しなかった

離乳食を与えるときに、スプーンを口唇で挟んで食べる練習ができていないと、舌を前に出して食べる癖がつくことがあります。舌を前に出す癖も開咬の原因となるため、ぽかん口になりやすくなるといわれています。

 

 

 

ぽかん口のデメリット

ぽかん口によって口呼吸が習慣化されると、さまざまなトラブルを引き起こすといわれています。ここでは、ぽかん口になるデメリットについて見ていきましょう。

 

口腔内のトラブルを起こしやすくなる

口呼吸になると、口の中が乾燥してしまうため、だ液が十分に機能しなくなりさまざまな支障が出てきます。

 

例えば、口臭の原因の1つとして、だ液の浄化作用が働きにくくなっていることがあげられます。口呼吸で口の中が乾燥すると、舌苔のなかに含まれる成分が乾燥によって揮発し、口臭の原因になるのです。

 

また、だ液は、次のような働きがあります。

 

・緩衝作用や再石灰化作用によって虫歯予防

・殺菌作用や浄化作用によって歯周病予防

 

ぽかん口によって口呼吸が習慣化されると、だ液の機能が十分に働かなくなるため、さまざまな口腔内のトラブルを起こしやすくなります。

 

感染症にかかりやすい

鼻から息を吸うと、繊毛や粘膜がフィルターとなって空気中の細菌やウイルス、ゴミなどを取り除いた状態で、体内に空気を取り込めます。また、空気が冷たく乾いている寒い時期は、鼻呼吸によって空気の温度や湿度を高めることができます。

 

一方、口呼吸では、空気をフィルターを通したり、温度や湿度を調節したりすることができません。そのため、空気中の細菌やウイルス、ゴミなどが含まれたまま、温度や湿度が調節されない状態の空気が体内に流れ込んできます。肺や気管支などで細菌やウイルスが繁殖しやすくなるため、口呼吸の場合、感染症にかかりやすくなるのです。

 

 

 

ぽかん口を予防するためのトレーニング方法

ぽかん口は、トレーニングによってある程度予防することができます。詳しく見ていきましょう。

 

お口の体操

口周りの筋肉を鍛える体操として「あいうべ体操」があります。口を「あ」「い」「う」「べ」をいう時の形にすることで、口周りと舌の筋肉を鍛えます。家族や友達と声に出して行うことで、楽しみながら取り組めるでしょう。

 

ガムをかむ

ガムを口の中で丸めたり伸ばしたりすることで口周りの筋肉を鍛えます。キシリトールが含まれたガムを使用すると虫歯予防にもなるためおすすめです。

 

風船を膨らます

風船を膨らますためには、口周りの筋肉が必要です。そのため、風船を膨らますのもぽかん口の予防になります。

 

 

 

ぽかん口の原因が歯並びなら歯科受診を

ぽかん口の原因が、開咬や歯並びなどによるのであれば、歯科矯正で治療することができます。歯科矯正は治療期間が長くなりやすいですが、ぽかん口を治すことが鼻呼吸への習慣化へとつながり、さまざまなトラブルの予防になります。

 

口周りの筋肉のトレーニングも合わせて行い、口腔内トラブルや感染症を予防しましょう。