2023/02/24 コラム

著者:Africatime編集部

ノロウイルスの初期症状とは?嘔吐や下痢、発熱に注意

ノロウイルス感染症

ノロウイルスの初期症状とは?嘔吐や下痢、発熱に注意

ノロウイルスに感染すると、下痢や嘔吐、発熱などの症状が現れます。健康な大人の場合は、軽い症状だったり自然治癒したりするケースも少なくありません。しかし、高齢者や子供が感染した場合は注意が必要です。今回は、ノロウイルスの症状についてお伝えするとともに、高齢者や子供が感染した場合の注意点や予防方法について解説します。

 

 

 

ノロウイルス感染症とは?

ノロウイルス感染症とは、ノロウイルスと呼ばれるウイルスに感染することで嘔吐や下痢といった症状が現れる病気です。ノロウイルスは1年中感染する可能性があるウイルスですが、特に流行する時期は冬といわれています。

 

ノロウイルス感染症に対するワクチンや治療薬はありません。そのため、感染した場合は、基本的には対症療法を行います。ノロウイルスには予防薬や治療薬がないため、予防対策を徹底することが大切な感染症といえるでしょう。

 

 

 

ノロウイルスによる感染症の初期症状

ノロウイルスに感染したときの初期症状について見ていきましょう。

 

嘔吐

ノロウイルスに感染すると、1日に数回~10回以上の吐き気や嘔吐を起こすといわれています。重症度が高いほど、嘔吐の回数が多くなるため、脱水症状を起こす可能性が高まります。

 

消化されずに胃に残っている食べ物や飲み物だけでなく、胆汁と呼ばれる緑色の液体が混ざって出てくることもあるようです。

 

下痢

ノロウイルス感染症では、下痢や腹痛を起こすこともあります。嘔吐と同じように1日数回~10回以上起こすといわれており、水分を多く含んだ下痢が生じます。

 

ただし、便に血が混じることは基本的にはありません。そのため、血便が生じた場合は、早めに医師に相談する必要があるでしょう。

 

発熱

ノロウイルスに感染した場合、37~38度の微熱が出ることがあります。発熱によって頭痛や筋肉痛といった症状が現れることもあるでしょう。こういった症状がある場合は、対症療法として解熱鎮痛剤が処方されることがあります。

 

 

 

軽度のノロウイルス感染症

ノロウイルスによる感染症の症状は個人差があり、なかにはほとんど症状が現れない人もいます。症状は「嘔吐のみ」「下痢のみ」という場合や、日常生活が通常通り送れるほどの軽度な症状である場合もあるようです。

 

ノロウイルス感染症の症状や重症度はさまざまなので、なかには感染していることに気が付かずに過ごしている人もいるかもしれません。ノロウイルス感染症が流行しやすい時期は、予防対策を徹底することが大切です。

 

 

 

ノロウイルス感染症の重症化に注意

ノロウイルス感染症は、子供から大人まで感染する感染症です。健康な大人であれば、嘔吐や下痢、発熱などが数日程度続いたあと自然治癒していきますが、高齢者や子供の場合は、重症化する恐れがあります。

 

ここでは、ノロウイルス感染症が重症化した場合の注意点について見ていきましょう。

 

高齢者の場合

免疫力が低下していたり、基礎疾患を持っていたりする高齢者は、ノロウイルスの感染によって下痢や嘔吐を繰り返すことで、脱水などの合併症を起こす可能性があります。

 

また、嚥下機能が低い場合は、嘔吐したものをのどにつまらせて窒息してしまったり、誤嚥性肺炎を引き起こしたりすることもあるでしょう。最悪の場合、死亡するケースもあります。

 

子供の場合

乳幼児などの子供がノロウイルスに感染した場合、39度の高熱を出すことがあります。また、乳幼児は嘔吐症状の方が下痢よりも多いといわれています。嘔吐により窒息や誤嚥といった可能性が考えられるので注意が必要です。

 

嘔吐や下痢だけでなく、発熱によっても脱水症状も引き起こしやすいため、尿の回数や口腔内の乾燥などを確認しましょう。こまめに水分を摂るようにすることが大切ですが、十分に水分が摂れない場合は早めに受診しましょう。

 

 

 

ノロウイルス感染症の予防方法

ノロウイルス感染症の予防として、意識しておきたい4原則が以下です。

 

・持ち込まない

・付着させない

・死滅させる

・拡散しない

 

まずは、外から部屋の中にノロウイルスを持ち込まない・付着させないことが大切です。帰宅後やトイレの後、料理前、料理の盛りつけ前などに手洗いを行うと、ノロウイルスの持ち込みを防ぎやすくなります。

 

ノロウイルスを死滅させることも効果的な予防方法です。加熱できるものは85℃以上で1分以上加熱を、ドアノブやテーブルなどは塩素系消毒液を使って消毒をしましょう。

 

ノロウイルスに感染した場合は、拡散しないように対応することも大切です。感染者が使用したものや嘔吐物が付着しているものについては、他のものと区別して洗浄しましょう。衣類やシーツなどは静かにもみ洗いをしてから、十分な水ですすぐようにすることで拡散を防ぎやすくなります。

 

 

 

嘔吐や下痢の症状が出たら

冬の時期に嘔吐や下痢といった症状が出た場合、ノロウイルスに感染しているかもしれません。軽度の症状である場合は、ノロウイルスが拡散しないように対応し、他の人が感染しないようにすることが大切です。

 

症状が重い場合は、重症化するリスクがあるため、早めに医療機関を受診しましょう。