2022/11/25 コラム

著者:Africatime編集部

酪酸菌を増やして腸内環境を整えよう!

酪酸菌を増やして腸内環境を整えよう!

酪酸菌を増やして腸内環境を整えよう!

「腸活」「美腸活」「腸美人」など、美容と健康維持のために腸内環境を整える人が増えています。今や「腸内フローラ」や乳酸菌やビフィズス菌などの「腸内細菌」といった腸内環境を整えるためのキーワードをご存知の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、腸活の新たな救世主「酪酸菌」についてご紹介したいと思います。

 

 

 

今話題の「酪酸菌」って知ってる?

 

善玉菌と悪玉菌

腸内には「善玉菌」と「悪玉菌」と呼ばれる2つの腸内細菌が存在しています。

「善玉菌」はあなたが食べた食事の消化吸収率をアップしながら腸内環境を整えて、美容と健康、そして心の健康も支えてくれる大切なパートナー。腸内フローラと呼ばれる「腸内細菌のお花畑」を美しく、健康的に支えているのもこの善玉菌です。

 

一方で、腸内環境を荒らす存在がいます。美しい腸内フローラを汚してしまうもの、それが「悪玉菌」です。腸内にガスがたまる原因となる腐敗を引き起こし、炎症や発がん性物質を作り出し、腸内環境の悪化を招きます。

 

とはいえ、悪玉菌がなくなってしまうのも困りもの。腸内には100兆を超える腸内細菌が生息しているといわれていますが、「善玉菌」と「悪玉菌」のバランスが良い状態、つまり「善玉菌が優勢の腸内環境」が理想といわれています。

 

「善玉菌と悪玉菌」 x 「酪酸菌」の関係性

では、善玉菌が優勢の理想的な腸内環境を作るにはどうすればよいのでしょうか?

 

そこで登場するのが腸活の新たな救世主「酪酸菌」です。

酪酸菌はあなたの腸にとって、とても重要な役割を果たしています。

 

例えば、

・悪玉菌の発育を抑える

・腸内フローラを活性化させ善玉菌優勢の環境を作る

などが挙げられます。

 

その他に、最も注目したい点は、大腸のエネルギー源となる「酪酸」を作り出すという点です。酪酸は、腸内環境を整えるだけでなく、大腸がん、自己免疫疾患、アレルギー(花粉症やアトピーなど)、糖尿病、サルコペニア症候群など、さまざまな病気の予防に役立つということが研究結果から分かっています。また新型コロナウイルスの重症化予防など、新たな救世主としても注目を集めています。

 

 

 

長生きしたい人必見!海藻 x 酪酸菌の相乗効果とは?

 

日本は世界でも有数の長寿大国。その一方で、寝たきりの高齢者の割合も高く、日本人の死因の3位は老衰です。多くの日本人は、筋肉量が落ちたことで寝たきりとなってしまう場合が多く、筋肉量の低下が直接、死に関係していることが分かりました。

 

ヒトは食事をするだけでも、筋肉を使います。噛む、誤飲せずに飲み込む、消化する、出す、これらの一連の動作に筋肉は必要です。心臓を動かすにも、息をするにも、もちろん筋肉が必要です。しかしながら、年齢が進むと筋肉量は減少傾向にあります。また、年齢が進み、一度衰えてしまった筋肉を復活させることはとても難しいのです。

 

そこで、日本国内の長寿地域の高齢者の腸内細菌を調査したところ、これらの地域に住む高齢者の腸内細菌は酪酸菌の割合が多く、同様に亡くなる直前まで自分の足で歩き、寝たきりにはならずに生活をしていた人の割合も高いことが分かりました。

 

つまりキーポイントは「酪酸」なのです。

 

日常的に腸内環境を整えるために、食物繊維を多く含む食品を頻繁にとっていたこれらの地域の高齢者は、自然と筋肉量の低下を抑えることができていました。食物繊維を多く含む食品とは、海藻、豆、野菜、果物、漬物などで、中でも最適な食品がワカメ、ひじき、昆布、海苔などの海藻類です。

 

筋肉をキープしたまま長生きするための秘訣は、お肉やプロテインではなく、海藻類だったのです!

 

 

 

酪酸菌を増やすには?

残念ながら善玉菌の代表格である酪酸菌は食べ物から直接摂取することは難しいのです。善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を多く含む食品をとって腸内環境を整え、酪酸菌を育てていく必要があります。

 

抗酸菌を増やすためにとりたい食品

 

・海藻(最適な食品がワカメ、ひじき、昆布、海苔などの海藻類)

・野菜

・果物

・味噌や漬物などの発酵食品

 

つまり和食のメニューが最適ということが分かります。

これらの食品を日常的にとることで腸内環境が整い、酪酸菌を増やしていくことができるのです。

 

 

 

酪酸菌で免疫力もアップ

先ほども述べた通り、酪酸菌は新型コロナウイルスの重症化を予防できるということで、新たに注目を集めています。

 

自己免疫疾患は、免疫システムに起こる異常です。自分の健康な細胞や組織に対して過剰反応を示し、誤作動を起こします。つまり自分で自分を攻撃をしてしまい、正常な細胞を傷つけてしまうのです。こうした病気を引き起こす患者の多くは、酪酸菌の量が減少傾向にあることが分かっています。

 

人間の免疫細胞の7割りが腸に集まっており、腸の粘膜をバリアにしてウイルスから体を守っています。酪酸菌を増やし、腸内環境を整えることで、新型コロナウイルスの感染や重症化を防ぐとともに、その他の自己免疫疾患の予防にもつながると言えるでしょう。

 

ぜひ今日から酪酸菌を増やすための食品=海藻類を積極的に取り入れて下さいね!