2022/11/24 コラム

著者:Africatime編集部

オンライン診療、利便性だけでなく、非対面で安全性は大丈夫?メリット・デメリットを解説

オンライン診療

オンライン診療、利便性だけでなく、非対面で安全性は大丈夫?メリット・デメリットを解説

新型コロナウイルス感染症の流行の影響もあり、オンライン診療が広まってきました。オンライン診療は利便性が高く、感染症のリスクも低いため注目されています。一方で、非対面ということで安全性に不安を持たれる方もいるのではないでしょうか

 

今回は、オンライン診療の安全性について解説するとともに、メリットとデメリットについてもお伝えします。

 

 

 

オンライン診療の診療に関する安全性

対面診療と比較し、オンライン診療ではどうしても情報が不足しやすく、診断が難しい病気もあるため、安全性の面ではやはり劣ってしまうことが指摘されています。

 

対面による診療では、医師が触診や聴診などに加え、レントゲンや血液検査などを行うことが可能です。しかしオンラインでは、問診で得られる患者さんの自覚症状や既往歴などの情報のみで診断を行わなければならないので、診断が難しいときもあります。

 

ただし、オンライン診療で対面診療が必要かどうかを判断することは可能です。院内感染を避けたい場合や忙しくて病院を受診できない場合は、オンライン診療で相談して、対面診療の必要性を確認すると良いでしょう。

 

 

 

オンライン診療のセキュリティ面での安全性

続いて、オンライン診療におけるセキュリティ面での安全性について見ていきましょう。

 

なりすまし

オンライン診療における代表的なリスクとして、「なりすまし」があげられます。オンライン診療では、直接医師と対面しないため、医師のふりをしたり反対に患者になりすましたりするリスクがあります。

 

病院や医師になりすますことで、保険証の番号や住所など患者さんの個人情報を入手する可能性があるでしょう。あるいは、患者としてなりすますと、眠剤や向精神薬など制限のある薬を違法に手に入れることが可能となります。

 

患者さんの個人情報を悪用されたり、違法に入手した薬物が転売されたりといったリスクが、なりすましによって起こると考えられます。

 

情報漏洩

オンライン診療でのリスクとして、情報漏洩もあげられるでしょう。前述した「なりすまし」による個人情報の漏洩だけでなく、病院やクリニックに向けたサイバー攻撃などによって情報漏洩するリスクもあります。

 

情報漏洩については、医療機関が適切な対策をするだけでは十分ではありません。患者さんが利用する通信端末についてもセキュリティ対策が必要です。

 

また、通信回線やサーバー、データセンターなどオンライン診療に関連する企業についても十分な対策を行い、情報漏洩に注意を払わなければならないでしょう。さらに、オンライン診療ではカメラを使用するため、カメラから得られる背景などの情報から、個人情報や病院情報を得ることも可能です。

 

オンライン診療では、情報漏洩に関するあらゆるリスクを想定して対策をする必要があります。

 

 

 

オンライン診療のメリット

オンライン診療では、安全性に関するさまざまなリスクが伴います。しかし、オンライン診療ならではのメリットもあります。

 

感染症のリスクが低い

まずは、他の患者さんと接する機会がない点が、オンライン診療のメリットといえるでしょう。医療機関ではさまざまな感染リスクがあります。

 

受付機やスリッパなどを介した感染リスクや、複数の患者さんがいる待合室に長時間滞在することの感染リスクなどがあげられるでしょう。オンライン診療では、感染リスクがない点はメリットといえます。

 

待ち時間がない

待ち時間がない点もオンライン診療のメリットです。

 

新型コロナウイルス感染症の流行によって、多くの医療機関が基本的には予約制となっています。オンライン診療では、時間通りに診療を受けることができる一方で、対面診療では予約時間ぴったりに診療を受けられるとは限りません。

 

また、対面診療では、予約時間までに余裕をもって医療機関へ行かなければならないことに加え、診察後は検査待ちや会計待ちなどがあります。

 

オンライン診療では予約時間ギリギリまで自宅で自由に過ごすことができるでしょう。検査をすることはなく、会計待ちもないため、待ち時間がない点は、オンライン診療のメリットといえます。

 

 

 

オンライン診療のデメリット

オンライン診療のデメリットについても見ていきましょう。

 

まずは、通常より費用がかかる可能性がある点があげられます。オンライン診療では、診察料のほかに、処方箋や薬を発送する際の費用や予約料がかかる場合があります。通常の受診費用よりもコストがかかる可能性がある点はデメリットといえるでしょう。

 

また、オンライン診療での支払いは、クレジットカードなどが中心となります。現金払いや銀行支払いなどの対応をしている医療機関は少ないかもしれません。

 

高齢の方のなかには、クレジットカードなどのオンライン決算に慣れていない方もいることでしょう。そういった方には、オンライン診療はハードルが高いといえます。

 

ただし、かかりつけの医療機関であれば、現金払いなどに対応している可能性はあります。クレジットカードなどでの支払いが難しい場合は相談すると良いでしょう。

 

 

 

オンライン診療を利用するなら

オンライン診療を利用するのであれば、安全性やメリット・デメリットを把握することが大切です。オンライン診療の特徴を理解し、安全性の高い診療を受けましょう。