著者:Africatime編集部

あり?なし?海外の病院への転職活動

あり?なし?海外の病院への転職活動

あり?なし?海外の病院への転職活動

海外で医師として働く・・・そのような選択肢があるとしたら、あなたはそれを選択しますか?医師の世界にもグローバル化が押し寄せる今、思い切って海外の研究施設や病院などで自身の可能性を広げている医師もいます。海外での臨床経験は自身のキャリアアップを図る上でもとても貴重な機会になるのではないでしょうか?

そこで今回は、医師の転職の選択肢として、海外はありか?なしか?の視点で転職活動の様子をご紹介していきたいと思います。

 

 

 

希望の転職先が海外の場合 

国内での転職活動よりも、既に海外に向けてアンテナを立てているあなた。ところで、希望の転職先の国で日本人医師のための求人は行われていますか?

 

転職希望者の多くは、

・先輩や知人のつてを使う

・海外の求人サイトから直接応募する

・日本国内のエージェントを使って応募する

などの方法を使って転職希望の国の求人に対してアクションを起こしているようです。

 

近年、国によっては日本人医師の海外移住例が増加傾向にあり、求人倍率も高騰しているようです。

 

一方で、夢の海外転職を果たした後に、海外生活が合わず早々に帰国してしまう医師も。海外への転職というと、どうしても言葉の壁がついてまわります。そういった小さなストレスが帰国を早める原因となってしまうのはもったいないですよね。

 

言語についてお伝えできることとしては、例えば、希望の転職先は現地の研究機関や総合病院なのか?それとも日系の機関なのか?進むべき道によって使う語学力は異なりますよね。

 

自分がどのような環境で経験を積むのか、転職先の進路をしっかり設計しておきましょう。

 

 

 

海外の転職で人気のお医者さんは?

英語圏であれば何とかなる・・・という方も多いと思いますが、他言語であっても、現地在住の日本人が多い国や地域(ドイツのデュッセルドルフ、フランスのパリ、東南アジアの主要都市など)であれば日本人医師の需要は高いと言えるでしょう。

 

例えば筆者の住むフランスでは、パリ郊外にあるアメリカンホスピタルという私立の総合病院に日本人医師が1名在籍しています。ここでは2~3年おきに医師が変わりますが、近年では内科も診れる皮膚科医の先生が在籍されていました。パリでは、パリ市とパリ周辺に住む駐在員の日本人家族からの需要があるため、プライマリー医療を中心とした診察が可能な医師の需要が高いという実情があります。もちろん医師としても、海外でのキャリアアップや海外生活の経験を積むにはとても良いポストであると言えるのでしょう。

 

このようなポストはとても人気が高いため、普段から情報収集をされることをおすすめします。海外駐在員を対象とするクリニックは世界の各主要都市にありますから、普段からリサーチをしておく価値はありそうです。特に、小児科や産婦人科が診れる内科医の需要は高いようです。

 

 

 

そもそも日本の医師免許は海外で通用するの?

医師として活躍するためには、どこの国でも医師免許が必要となります。では日本で取得した医師免許は海外でそのまま通用するのでしょうか?

 

答えはYESでありNOでもあります。国によって日本の医師免許が通用しない国と、日本の医師免許+簡単な手続きでライセンスの切替が可能の国がありますから、希望の転職先の国ではどのようになっているか、必ず確認をするようにしましょう。

 

日本の医師免許+簡単な手続きでライセンスの切り替えが可能の国の一例

・中国

・シンガポール

・ベトナム

・ドバイ

など

 

上記の国では日本の医師免許と簡単なライセンスの切り替えで働くことができますが、ライセンス切替時のインタビューや、病院面接、院内でのコミュニケーションには、やはり英語がつきものです。患者さんとのコミュニケーションが日本語とはいえ、海外で生活をして行く上ではやはり、最低限の語学力はついてまわります。海外転職を視野に入れる場合は、語学力のブラッシュアップも忘れずに行いましょう。

 

上記の国以外の場合、例えばアメリカやカナダ、イギリスなどでは、それぞれの州や都市で定められている試験や研修、審査などを経る必要があります。その国の医師免許を取得するのはなかなかハードルが高いと言えるでしょう。

 

 

 

日本の医師免許で活動できること

上記のように、日本の医師免許が通用する国と、そうでない国がありますが、世界中には日本人医師として専門分野のリーダーとして活躍している医師も大勢います。

 

また、ボランティア医師として「国境なき医師団」として活躍したり、国際ボランティア団体に所属して東南アジアやアフリカ諸国で活躍する場合は、日本の医師免許のまま医師としての仕事をすることができます。他にも、JICAなどの政府派遣、公的派遣、在外公館からの要請などもありますから、日本の医師免許だけで活躍可能な道は多岐にわたります。

 

ひと言で「海外で働く」と言ってもその可能性は無限大です。

 

臨床留学で腕を磨きたい場合、日本の医師免許は有効なのか?語学力はどの程度なのか?

キャリアアップは叶うのか?希望に合うポストはあるのか?常勤か非常勤か?

 

同じく海外での経験であっても、キャリアアップよりも海外生活を希望するのか?海外に行ってから日本語の環境に身を置くのか、置かないのか?

 

日頃から先輩後輩、友人知人のつてを使って情報収集をしたり、海外転職専門の転職エージェントに登録をするなどして、チャンスを逃さないようにしておきましょう。

 

海外での臨床研修経験は年齢制限がある場合もあります(例えば中国上海では60歳定年)。人生設計とキャリア設計のバランスを考えつつ、海外への転職が叶うことを応援しています!