著者:Africatime編集部

医師が臨床医以外の職種に転職するには?医師免許を生かした転職先を紹介

臨床医以外の職種に転職

医師が臨床医以外の職種に転職するには?医師免許を生かした転職先を紹介

 

医師免許を取得すると、臨床医として活躍する人が多いかもしれません。しかし、中には、医師としての経験を積むうちに、異なる業種にもチャレンジしたいと考えることもあることでしょう。今回は、医師から臨床医以外の職種に転職できるかどうかについてお伝えするとともに、医師免許を生かした臨床医以外の転職先について紹介します。

 

 

 

医師から臨床医以外の職種に転職できる?

結論からいうと、医師から臨床医以外の職種に転職することは可能です。医師以外への転職に難しいと感じる理由は、以下のようなことがあげられます。

 

・医師の収入は他の職種に比べて高い。

・人の命を扱う職業のため、やりがいを得やすい。

・今までの努力と費やした資金を考えると、辞める決断ができない。

 

こういった理由から、医師免許を取得した人が臨床医以外の職種に就くケースは多くないでしょう。そのため、医師免許を取得すると、ほとんどの人は臨床医としてのプロフェッショナルを目指す傾向にあります。

 

しかし、実は、臨床医以外の職種でも、医師免許を生かした仕事は存在します。年収や待遇などの折り合いがつけば、転職は可能でしょう。就職場所は存在するものの、医師が臨床医以外の職種へ転職するのが難しいと感じるのは、上記のような理由が一番大きな要因かもしれません。

 

 

 

医師免許を生かした臨床医以外の転職先

続いて、医師免許を生かした臨床医以外の転職先について見ていきましょう。

 

健診医

健診医とは、主に企業や学校などで行う健康診断などで雇用される医師です。医師としては働きたいけれど、手術や当直、夜勤といった業務は避けたい人におすすめです。勤務時間が限られているため、プライベートと仕事を両立したい医師に向いている働き方でしょう。

 

ただし、健康診断がある時のみのスポット勤務になるケースもあるため、安定した収入は望めないかもしれません。安定収入を求めるのであれば、健診センターといった健康診断を行う企業に就職する必要があるでしょう。

 

大学や研究機関の開発・研究職

大学や研究機関で、開発や研究を行う職業も医師免許を生かせます。医師としての臨床経験は、開発や研究においても大切な知見です。臨床医として患者さん1人ひとりと接することはできませんが、自身の働きが多くの患者さんを救うことにつながります。

 

臨床医と同じように、人の命に関わる仕事のため、やりがいを感じることができるでしょう。

 

介護施設の医師

介護老人保健施設などの介護施設は、入所者の人数に合わせて、配置しなければならない常勤医師の人数が定められています。リハビリや医療ケアを受ける高齢の患者さんが入所している介護施設では、臨床医としての経験を活かすことができるでしょう。

 

給料は臨床医と比べて低くなる傾向にありますが、ゆとりをもって勤務できるため定年を迎えたあとのセカンドキャリアとしてもおすすめです。

 

公衆衛生医師

公衆衛生医師の仕事は、感染症や母子保健、生活習慣病、食品や環境などの生活衛生、医事・薬事といった分野などでさまざまな取り組みを行っています。加えて、介護や在宅医療など、医師や看護師、薬剤師などの多職種が連携する必要のある医療について、行政の立場から対策を考えるといったことに取り組んでいます。

 

公衆衛生医師は、都道府県や政令指定都市などにある保健所に勤めており、原則として医師が保健所の所長に就くことになっています。

 

企業の産業医

産業医は、一般企業に従事し、企業の労働環境などをチェックする医師のことです。指導や助言を行うことで、社員の労働環境を整えていきます。産業医は、常時働いている社員の人数によって配置が義務付けられており、一般的には社員として雇用されることが多いでしょう。

 

なお、医師であれば誰でも産業医なれるわけではありません。産業医として雇用されるためには、認定産業医資格の取得が必要です。

 

保険会社の社医

保険会社にも医師が務めており、社医と呼ばれています。社医の仕事は、保険関連の審査や引受査定、支払査定です。社医は医師免許があればなることができますが、保険会社の中には、臨床の経験年数を定めているところもあります。

 

製薬企業のメディカルドクター

メディカルドクターとは、MDとも呼ばれており、製薬企業に勤めている医師を指します。製薬企業では、新薬の開発や市販後調査などが行われており、メディカルドクターはこうした調査にあたっています。

 

語学力が求められるケースもありますが、定時に帰宅できるため人気の高い職種のようです。

 

 

 

医師が臨床医以外に転職する時の注意点

医師が臨床医以外に転職する際は、注意しておきたい点があります。それぞれ見ていきましょう。

 

自身の市場価値を把握する

自分の市場価値を把握することは、臨床医以外へ転職するために大切なことです。医師免許を取得していること自体が強みになりますが、それだけに頼った転職活動は避けましょう。

 

自分のスキルや強み、弱みなどを棚卸し、転職先にアピールすることが転職成功のカギとなります。

 

年齢を考慮する

医師として臨床医へ転職するのであれば、経験年数がそのまま強みとなります。しかし、臨床医以外の職種に転職する場合は、年齢も審査項目となるため、若いうちに転職することが大切です。

 

年収が下がることも

前述した通り、医師の年収は他業種に比べると高い傾向にあります。そのため、臨床医以外の職種に転職することで、年収が下がることも考えられるでしょう。医師免許が必要ない職種は、他の社員と変わらない扱いとなることを十分に理解しておく必要があります。

 

 

 

医師が臨床医以外の職種に転職するなら

医師が臨床医以外の職種に転職するのであれば、まずは自己分析を行い、適した職種を探すことが大切です。加えて、年収が下がることで生活に困らないかも考えなければなりません。入念なリサーチとシミュレーションを行い、転職活動に臨みましょう。