著者:Africatime編集部

医師がスムーズに転職するための段取り

段取り

医師がスムーズに転職するための段取り

 

転職するなら、なるべくスムーズに行いたいもの。多忙な日々を送っている医師は、なおさら効率的に転職活動を進めたいと考えるのではないでしょうか。今回は、転職活動をスムーズに行うための段取りについてお伝えします。

 

 

 

医師がスムーズに転職するための段取りとは

転職を考える際に、真っ先にイメージするのが面接ではないでしょうか。面接での質問に対してあらかじめ答えを考えておくといった面接対策が、転職を成功させるカギと思っている方もいることでしょう。しかし、転職を成功させるためには、段取りを立てることが大切です。早速、転職の段取りについて順にみていきましょう。

 

自身のキャリアプランを考える

転職をするのであれば、自身のキャリアプランを考えることが大切です。キャリアプランが漠然としていると、途中で軌道修正しなければならない状況になることがあります。転職を繰り返すことにもなりかねないため、まずはキャリアプランを明確にしましょう。

 

キャリアプランは、短期・中期・長期で考えるのがポイントです。最初に、理想の医師像や働き方などを考え、最終的なゴールを決めます。独立開業や研究者、専門診療科のスペシャリスト、長く働ける場所に転職したいなど、長期的なビジョンを決めましょう。次に、その目標に合わせた短期・中期のビジョンを考えます。

 

転職目的と条件を決める

最終目標に向かう通過点である短期・中期のビジョンが描けると、大まかな転職目的と転職先に求める条件が決まります。次は、具体的な目的や条件を考えましょう。

 

スキルアップや研究をしたいのであれば、症例数の多い病院や研究費の予算がとれる病院などが候補に挙がります。独立開業を目標とするのであれば、さまざまな医師とつながりを持てる職場や経営に携われる病院などが良いでしょう。

 

同じ場所で長く勤めたいと考えるのであれば、ライフステージの変化に合わせた働き方ができるといった条件に加え、業務量や業務内容もチェックする必要があります。具体的な目的や条件が定まったら、優先順位を決めます。

 

転職のスケジュールを考える

転職活動期間は1年程度見ておくと安心です。4月入社を考えるのであれば、前年度の4月から3か月程度の期間で、情報収集や自身の市場価値を把握します。6月から3か月程度の期間で求人情報などから候補となる医療機関を選択して見学・面接を行いましょう。

 

9、10月ぐらいに転職先を決定し、退職準備にとりかかります。ただし、医局に所属している場合は、独自のルールがあるかもしれません。事前にルールを確認してから転職スケジュールを決めましょう。

 

求人への応募方法を選択

求人への応募方法は、知人からの紹介や転職エージェントの活用、直接応募があります。知人の紹介による転職は、求人募集をしていない医療機関に転職できるメリットがありますが、退職しづらかったり、転職条件を十分に確認できなかったりするデメリットがあります。

 

直接応募は、自分でスケジュール管理や条件交渉を行うため、転職するための労力や時間がかかる傾向にあります。その点、転職エージェントを活用すると退職しなければならなくなっても、紹介者の顔を立てる必要はありません。条件交渉についても転職エージェントに任せられるので、気苦労は少ないでしょう。

 

情報収集を行う

求人への応募方法を決めたら、求人情報を集めます。その際にチェックするのが、条件面です。勤務内容や給与、待遇、福利厚生は必ず確認しておきましょう。

 

また、診療科の医師の人数や年齢層、キャリアなど、できる限り確認しておくと安心です。医師の人数が多く、派閥があるような職場では、治療方針や手技に制限があるかもしれません。医師不足の場合、当直の回数や業務量が多く、入職したら肉体的・精神的にハードな職場だったということもあります。

 

その他、経営方針や育児支援、保育所の設置なども確認しましょう。院長の交代があったりグループ病院だったりする場合、病床や診療科目など体制の変更や、転勤や異動などがあるかもしれません。

 

家庭の事情を考慮できる医療機関なのかも働きやすさに関わるため、医師の育児休暇や時短勤務についての実績も確認しましょう。また、実は、経営状況が悪く倒産寸前というケースもあるため、経営についてある程度のリサーチが必要です。

 

面接を行う

応募する求人を決めたら、施設見学や面接に出向きましょう。

 

施設側は、医師の経験やスキル、コミュニケーション能力をチェックします。相手の反応を確認せずに、一方的に自分の経歴などを話し続けてしまうと、コミュニケーションに問題があると判断されかねません。質問に対して的確に簡潔に答えるようにしましょう。

 

一方で、面接や見学は、自身が描くキャリアプランを実現できるか確認する場でもあります。経営方針や院長の考え方をしっかりと確認し、疑問点がある場合は質問すると良いでしょう。

 

退職する

転職先が決まったら、退職の準備をします。医局に所属している場合は、退職のルールに従いましょう。多くの場合、半年前までに退職の意向を伝えるルールになっているようです。

 

医療業界は意外と狭いです。強引に退職すると、その後のキャリアに影響する可能性があるため、なるべく円満退社を目指しましょう。

 

 

 

医師が転職を成功させるためには段取りが重要

医師が転職を考える理由はさまざまです。どんな理由であっても、転職を成功させるためには段取りが欠かせません。なるべく効率的に転職活動を進めるためにも、しっかりと段取りを立てておきましょう。