2023/04/26 コラム

著者:Africatime編集部

幼児はピーナッツに要注意!アレルギーや誤嚥の危険性

ピーナッツアレルギー

幼児はピーナッツに要注意!アレルギーや誤嚥の危険性

幼児はピーナッツをいつから食べられるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。幼児にピーナッツを与えるときは、いくつか注意点があります。

今回は、幼児がピーナッツに注意が必要な理由とピーナッツを与えるときの注意点、ピーナッツの誤嚥事例と応急処置についてお伝えします。

 

 

 

幼児がピーナッツに注意が必要な理由

幼児にピーナッツを与えるのに注意が必要な理由は、大きく2つあります。それぞれ見ていきましょう。

 

誤嚥のリスク

ピーナッツに限らず、幼児は誤嚥のリスクが高いといわれています。理由としては、しっかりと噛んで飲み込むという一連の動作が不十分であることがあげられるでしょう。

 

3歳ごろになると乳歯は生えそろっていますが、自身が安全に飲み込めるサイズにまで噛み砕けるようになるまでは、練習が必要な時期です。

 

また、幼児の集中力は大人に比べると短い傾向にあります。食べることに集中して食べていたかと思えば、飽きて遊び出したり、他の事に意識が向いたりすることも少なくありません。

 

ピーナッツのように硬くて小さく丸みを帯びた食べ物は、かみ砕くのが難しく、ちょっとしたはずみでツルッと飲み込んでしまうこともあります。その時に、肺や気管など入り込むといった誤嚥を起こすことは、十分にあるでしょう。

 

アレルギーのリスク

ピーナッツは、生命に関わるようなアレルギー症状を引き起こす可能性のある食品のため、アレルギー表示が義務づけられています。食品によるアレルギーは食物アレルギーと呼ばれており、主に以下のような症状が現れます。

 

・かゆみ

・蕁麻疹

・唇の腫れ

・まぶたの腫れ

・嘔吐

・咳

 

症状が重いアレルギー症状の場合、意識がなくなったり血圧が低下してショック状態になったりすることがあります。最悪の場合、死に至ることもあるため、幼児にピーナッツを与える場合は、アレルギー症状について知っておくとよいでしょう。

 

 

 

幼児にピーナッツを与えるときの注意点

幼児にピーナッツを与えるときには、いくつか注意点があります。それぞれ見ていきましょう。

 

与えるときは少量から

ピーナッツはアレルギーや誤嚥のリスクがあるため、幼児に与えるときは、少量で様子を見るようにしましょう。離乳食と同様に、小さじ1を目安にして少しずつ食べさせます。このとき、アレルギーや誤嚥などが起こってもすぐに対応できるよう、準備をしてお久野が大切です。

 

量だけでなく頻度にも注意

体の発達が未熟な幼児が、ピーナッツを毎日のように食べてしまうと、アレルギー発症のきっかけになる可能性があります。そのため、ピーナッツを与えるときは、1週間に1回程度を目安にしましょう。様子を見ながら、頻度や量を増やすのがおすすめです。

 

病院を受診できる時間帯に

ピーナッツで誤嚥やアレルギーが起こってもすぐに対応できるよう、病院を受診できる時間帯に与えるようにしましょう。なるべく、午前中に与えると安心です。

 

 

 

幼児のピーナッツの誤嚥事例と応急処置の方法

消費者庁では、硬い豆やナッツ類は5歳以下の幼児に食べさせないように注意喚起をしています。特に、節分での豆まきでは、口に豆を入れたまま走ったり笑ったり泣いたりすることで、誤嚥をするリスクが高まるため、幼児に豆を食べさせないよう求められています。

 

ここでは、消費者庁が公表する誤嚥事例と応急処置について紹介します。

 

誤嚥事例①:1歳児

上の子が食べていた枝豆を欲しがり、5~6粒を頬張ったところ、激しくせき込み始めたため救急受診した。気管支異物の存在を疑いCT撮影したところ、左気管支に異物を認めた。集中治療室にて全身麻酔下で枝豆1/2粒を除去した。約1週間後に退院となった。

引用:Vol.580 硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!

 

誤嚥事例②:4歳児

ピーナッツ味噌を4~5粒食べ接種後むせこみゼイゼイ音がしていた。緊急気管支鏡下気道異物除去術を行い5日間入院。

引用:Vol.580 硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!

 

誤嚥事例③:2歳児

アーモンドを子どもに食べさせていた。口内に残したまま歩行中、もっと欲しがって泣いたところ、むせて咳き込んだ。その後もゼイゼイした感じがあり受診した。右気管支異物により入院6日間。

引用:Vol.580 硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!

 

誤嚥した時にできる応急処置

硬い豆やナッツ類を食べさせないように注意していたとしても、親の目が届かないところで、幼児が口にしてしまうこともあるでしょう。アレルギーと思われる症状が出た場合は、すぐに病院を受診することが大切です。

 

もし、誤嚥してしまった場合は「背部叩打法」を行いましょう。背部叩打法とは、幼児の後ろから手のひらで左右の肩甲骨の真ん中当たりを力強く何度も叩く方法です。気道異物除去の方法として「腹部突き上げ法」もありますが、幼児にはできない方法なので使用しないように注意しましょう。

 

また、背部叩打法で異物が除去できた場合でも、念のため病院を受診しておくと安心です。

 

 

 

幼児にピーナッツを与えるときは注意深く観察を

ピーナッツを幼児に与えるときは、アレルギーや誤嚥について注意深く観察することが大切です。もしものときに、すぐ対応できるよう備えておきましょう。