著者:Africatime編集部

高齢者が注意したい冬の危険7選

高齢者にとって危険の多い冬

高齢者が注意したい冬の危険7選

高齢者の冬は、健康トラブルや事故などの危険が多いという事をご存知でしょうか?例えば、11月にもなると、朝晩の冷え込みが激しくなり、毎朝、布団から出るだけでも一苦労・・・。加えて、ちょっとした気温の変化や寒暖差、それに伴う血圧の変動など、身体が悲鳴を上げやすくなるのです。今回は、高齢者の方に特に気をつけて頂きたい冬の代表的な危険を7つご紹介したいと思います。

 

健康トラブル

【危険1】体温管理

11月〜2月にかけて、外気温が下がりますから、私たちの身体も冷えがちになります。地域によっては、朝晩の気温が氷点下になることもありますから、筋肉量が少ない高齢者の方にとっては、厳しい季節といえるでしょう。高齢者は特に体温の調節機能が衰えやすく、同時にエネルギー代謝も落ち込みやすくなります。また、高齢者は、筋肉量も少ないので、血液やリンパ液の循環も悪くなりがち。これが更なる冷えを引き起こし、身体全体の体温が下がってしまうのです。

 

特に多いのが手足などの末端の「冷え」です。身体の末端が冷えることで、夜なかなか寝付けなくなり、免疫力の低下を招くことも。

 

 

【危険2】血圧管理

入浴時には、暖かいリビングから、気温の低い脱衣所への移動、そして、温度の高い湯船に浸かることで血圧の乱高下が起こりやすくなります。その結果、脳梗塞、脳卒中、心筋梗塞、高血圧、などを引き起こし、最悪の場合には死に至ることも。ヒートショックは家庭での事故の中でも年間14000人もの人が命を落とす深刻な問題なのです。

 

冬場は冷えた身体を温めるために高温の湯船に浸かることが多くなります。このときに湯船で大量の汗をかくと、脱水症状を起こしやすくなります。特に高齢者は、水分量が大量に減少し、浴室内で脳卒中を引き起こすリスクがアップすることもあるのです。

 

 

【危険3】感染症

冬場は外気温が乾燥しやすいので、さまざまなウィルスや細菌に感染しやすい季節といえるでしょう。近年では新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症が深刻な問題となりました。飛沫感染や空気感染が感染経路であるこれらの菌が高齢者の体内に入ると、発熱、喉の痛み、せき、などの風邪の初期症状を引き起こします。最終的には、肺炎なども引き起こしますから、注意が必要です。特に高齢者は若年層に比べて免疫力も弱く、症状が重篤化しやすいといわれています。冬場は特に様々な感染症に感染するリスクも高まりますから、重症化することで命に関わるトラブルに発展することもあります。

 

 

 

【危険4】冬季うつ

「ウィンターブルー」と呼ばれる冬季うつをご存知でしょうか。寒い季節になると、冬場限定のうつ症状が現れることがあります。気分の落ち込みや不安などの一般的なうつ症状に加えて、食欲が増す、甘いものが食べたくなる、寝ても寝ても寝足りない、などの独特の症状が現れます。

 

冬季うつは一般的なうつ症状とは異なり、春先になると回復していくところが特徴です。冬季うつは特に、冬場の日照時間の減少が関係しているといわれていますから、普段からストレスを適度に発散し、栄養バランスの良い食事を取りながら、適度に日光を浴びて予防していきましょう。

 

 

 

【危険5】運動不足によるトラブルも

寒い季節はどうしても活動量が低下しやすく、運動不足になりがち。高齢者の方の多くは、寒さや感染症対策などで出不精になりがちですから、運動不足によるトラブルも発生しやすくなります。できる範囲で良いので、運動量や行動量を増やし、筋力低下を防いだり、食欲増進を心がけるようにしましょう。

 

 

 

 

冬場は特に気をつけたい事故など

【危険6】室温管理

冬場、あなたの家の各部屋の温度管理は徹底されていますか?

冬は特に65歳以上の高齢者を中心に「ヒートショック」と呼ばれる血圧の乱高下で起こる心臓・血圧の疾患を引き起こしやすい季節といわれています。

 

各部屋の寒暖差を無くし、高齢者の身体への負担を軽減してあげることも大切です。入浴前にはヒーターなどで浴室や脱衣所を温め、全体的に寒暖差を無くしておきましょう。

 

 

 

【危険7】引きこもり

冬場は寒さからどうしても家にこもりがちになります。もう何日も家から出ていないとなると、冬季うつを引き起こしたり、その他のトラブルを引き起こす可能性も否定できません。そんな時には、積極的にデイサービスを利用し、生活の支援やサポートを受けたり、生活環境の改善について相談をしてみるのも良いかも知れません。

 

 

 

以上、高齢者にとって危険の多い冬ですが、あらかじめ危険なポイントを把握することで余計なトラブルや事故を回避しましょう。