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子供の中耳炎に多い症状は?中耳炎の種類も解説

中耳炎
カテゴリ:コラム 投稿日 2022/12/26

子供の中耳炎に多い症状は?中耳炎の種類も解説

 

 

中耳炎とは、その名の通り、中耳と呼ばれる部分に炎症が起こる病気です。耳は、内側から内耳、中耳、外耳に分けられています。中耳は鼓膜周辺から外耳までの部分を指し、この部分が何らかの原因で炎症を起こすことで中耳炎が発症します。

 

中耳炎は子供がかかりやすい病気といわれています。今回は、子供が中耳炎になる原因や理由についてお伝えするとともに、子供の中耳炎に多い症状や種類について見ていきましょう。

 

 

 

子供の中耳炎によくある症状

中耳炎の原因は、細菌やウイルス感染によるものといわれています。中耳への感染経路は大きく分けて、以下の3つがあります。

 

  • ・耳管を通って感染
  • ・全身をめぐる血液に乗って感染
  • ・鼓膜に穴が開いている場合は、鼓膜の外から感染

 

ほとんどの中耳炎は、細菌やウイルスが耳管を通って感染するといわれています。風邪によって喉や鼻に炎症が起こると、細菌やウイルスが含まれた鼻水が耳管を通って中耳に入っていきます。そのため、子供の中耳炎でよくある原因は、風邪であることが多いでしょう。

 

子供の中耳炎でよく見られる症状は、「痛み」「難聴」「耳垂れ」です。まずは、これらの症状について詳しく見ていきましょう。

 

耳の痛み

中耳炎による痛みは、2日から1週間程度で落ち着くといわれていますが、中耳炎の完治には1か月程度かかる傾向にあります。中耳にたまった膿の量が多い場合は、完治に2,3か月かかることもあるようです。

 

自身で耳の痛みを和らげるためには、以下のような方法があります。

 

  • ・痛み止めを使う。
  • ・耳を冷やす。
  • ・こまめに鼻をかむ

 

中耳炎による痛みは、血行がよくなることで強くなる傾向があります。そのため、痛みが強い場合は、耳を冷やしてみましょう。また、膿が溜まらないように、こまめに鼻をかむことも大切です。ただし、強くかみすぎると、症状を悪化させる可能性があるため避けましょう。

 

難聴

難聴も中耳炎によくある症状です。耳は、音を空気の振動として脳へ伝える役割があります。音が鼓膜に届くと、鼓膜が振動し、中耳腔・内耳の蝸牛へと音を伝えていきます。

 

中耳炎による難聴は、中耳内に膿や浸出液が溜まったり、鼓膜に穴があいたりすることで、音を伝えにくくなってしまうことが原因です。鼓膜が十分に振動できないため、難聴が起こります。

 

耳垂れ

耳垂れとは、耳から液体が出てくることをいいます。耳垂れの特徴はさまざまです。

 

  • ・無色透明でサラサラした液体
  • ・膿のように白っぽい液体
  • ・粘り気のある液体
  • ・血が混ざった液体

 

外耳道炎や頭蓋骨折などによって耳垂れが起こることもありますが、中耳炎による耳垂れは、ドロッとした粘度のある白濁した液体であるのが特徴です。

 

中耳炎による耳垂れは、中耳内に膿が溜まり、鼓膜を破ることで起こります。溜まっていた膿が排出されるため、熱が下がるのも中耳炎による耳垂れの特徴です。

 

 

 

子供がかかりやすい中耳炎の種類

続いて、子供がかかりやすい中耳炎の種類について見ていきましょう。

 

急性中耳炎

急性中耳炎は、風邪を引いた時などに見られる一過性の中耳炎で、高熱や強い痛みが出るのが特徴です。軽症の場合は経過観察か、抗生剤を使用して様子を見ます。1週間程度で完治することが多いでしょう。ただし、乳幼児のなかには、中耳炎を繰り返したり治りが悪かったりする子供もいます。

 

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎は、粘膜から染み出た液体が中耳に溜まることで起こる中耳炎です。中耳に液体が溜まることで鼓膜が振動しにくくなり、聞こえづらさや耳が詰まる感覚があります。痛みがない場合、子供が症状を訴えないこともあり、大人が気づかないことがあります。話しかけたときの反応などから察知する必要があるでしょう。

 

 

 

子供が中耳炎にかかりやすい理由

子供が中耳炎にかかりやすいのは理由があります。1つは免疫力が低いこと。もう1つは耳の形状です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

免疫力が低い

小さな子供は、細菌やウイルスに対する免疫力が低いため、大人に比べると風邪をひきやすい傾向にあります。風邪を引く頻度が多いほど、細菌やウイルスが中耳に入る可能性は高くなるため、免疫力の低い子供は大人に比べて中耳炎にかかりやすいといえます。

 

耳の形状

子供の耳の形は、細菌やウイルスが侵入しやすくなっているのも、子供が中耳炎にかかりやすい原因です。

 

耳と鼻をつないでいる耳管は、大人に比べて太く短い形状をしています。加えて、水平に近い角度でつながっているため、細菌やウイルスが入りやすい構造になっているのが特徴です。

 

成長とともに、耳管は細く長い形状となり角度も上向きになるため、細菌やウイルスが入りにくい構造に変化します。そのため、年齢が上がるほど、中耳炎になりにくくなるでしょう。

 

 

 

子供が中耳炎の症状を訴えたら

中耳炎は、発症初期や軽度の場合、治療期間が短くなりやすくなります。症状が軽度だからといって治療を後回しにしてしまうのはやめましょう。症状が悪化することで、長期間の治療を余儀なくされることもあります。

子供が中耳炎のような症状を訴えたら、なるべく早く病院を受診するようにしましょう。

 

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