2022/09/28 コラム

著者:Africatime編集部

ただの胃痛と放置しないで!診断が必要な胃痛とは?

ただの胃痛・・・?

ただの胃痛と放置しないで!診断が必要な胃痛とは?

 

「今日もなんとなく胃が痛い」「胃の調子が悪いから市販の胃腸薬でも飲もう・・・」このように、何かしらの胃の不調や違和感を感じても「いつもの胃痛だから」「ただの胃痛だから」と何ヶ月も何年も医師の診断を仰がずに放置したりしていませんか?

ただの胃痛と思って放置していたら、実は大きな病気の前兆だったという例は後を絶ちません。今回は、医師の診断が必要な胃痛のポイントを抑えつつ、胃痛を放置する危険性とあわせてご紹介していきたいと思います。

 

 

 

胃痛を放置する危険性

「お腹が痛い!」そう思ったとき、あなたはお腹のどのあたりが痛みますか?胃でしょうか?それとも、みぞおち辺りでしょうか?それとも、また別の場所でしょうか?つまり、お腹が痛いという状態の裏には、さまざまな危険因子が隠れている可能性があるのです。

 

一番危険なのは「いつもの胃痛だから、そのうち治るだろう」という過信です。市販の胃腸薬でその場の胃痛は回避できたとしても、繰り返し起こる胃痛を長期間放置することは大変危険です。では、どのような症状が現れたときに病院に行けば良いのでしょうか?

 

 

 

診断が必要な痛みの見分け方

 

主に、以下のような症状が現れた場合は、医師の診断を仰ぎましょう。

・市販の胃腸薬を飲んでも胃痛が治らない

・長期間にわたり繰り返し胃痛を感じる

・長期間にわたり同じ場所が痛む

・嘔吐や下痢、発熱を併発している

・幹部を押すと痛む、手を離しても痛む

・歩行時にお腹に響く痛みがある

・食事の前、食事の後など、いつも決まったタイミングで痛みがある

 

胃痛は痛みの状態によって緊急性が変わります。少しでも違和感を感じた場合は、我慢をせずに医師の診断を受けましょう。

 

 

 

胃痛を伴う疾患

先ほどご紹介したような症状が現れた場合、以下の疾患が潜んでいる可能性があります。違和感を感じたら我慢や放置をしないで一刻も早く医師の診察を受けるようにしましょう。

 

急性胃炎、慢性胃炎

急性胃炎は、突然胃が痛み出す疾患です。その名の通り、突然冷や汗をかくようなキリキリとした痛みが特徴です。胃痛の他にも、吐き気、膨満感、胸焼けを起こすなど、何かしらの違和感を感じる場合がほとんどです。ストレス、食生活の乱れ、疲れなどから免疫力が低下しているところに何かしらの細菌やウィルスが侵入した場合などに起こります。

 

それとは逆に、慢性的な痛みが長期間にわたって何度も繰り返されるのが慢性胃炎です。胃炎を繰り返すことで、市販薬などでは修復できないほど胃の内壁が荒れてしまうことで起こります。多くの場合、ピロリ菌に感染している可能性もあります。急性胃炎と同様に、吐き気、膨満感、胸焼けを感じたり、胃がムカムカしたり、慢性的に胃に何かしらの違和感を感じ続けている場合は、迷わず医師の診察を受けましょう。

 

逆流性食道炎

食事中や食後に、口の中に唾液のような酸味のある液体が溢れ、吐き気や胸焼けを起こすことはありませんか?この液体の正体は胃酸が含まれた胃の内容物です。胃の内容物が胃酸とともに逆流してしまい、胃痛や胸焼け、食道に炎症を起こします。

脂っこい食事を食べたり、暴飲暴食などが原因で起こりやすくなるだけでなく、食後すぐに寝転んだり、腹部を圧迫してしまう姿勢や服装なども逆流性食道炎の原因となります。違和感を放置したままだと、食道がんのリスクが高まりますから注意が必要です。

 

胃潰瘍

何らかの原因によって、胃酸の分泌が過剰化したり、胃粘液の分泌が減少したり、胃腸内で、ものを溶かす胃酸と、胃腸を保護する粘液のバランスが乱れたときに起こるのが胃潰瘍です。胃潰瘍は悪化すると胃潰瘍自体から出血したり、それが原因で吐血を引き起こしたりします。また、胃潰瘍が深くなると、胃の壁に穴があいてしまうこともありますから放置することは大変危険です。食後に胃の辺りに膨満感がある、胃のむかつき感などがある場合はなるべく早めに精密検査を受けることをおすすめします。

 

ストレス性胃炎

慢性的なストレスは心身に不調をきたします。特に自律神経が乱れると、胃腸の動きもスムーズに行われなくなりますから注意が必要です。胃が痛くて食欲がわかない、食事を食べるとお腹が痛くなるなどの症状は、胃酸の過剰分泌や胃腸の活動低下の可能性も。市販薬を飲んでやり過ごすのではなく、無理や我慢をしないで、なるべく早く医師に相談をしましょう。

 

食中毒

嘔吐や下痢、場合によっては発熱を併発するなどの症状が現れたときは食中毒の可能性があります。食中毒は、胃痛が現れる前の食事で生物を食べたり、ウィルスや細菌などが付着した可能性のある食べ物を食べたり、何かしらの原因が推測できる場合があります。食中毒は放置すると死に至る場合もありますので、診察の際には、これらの情報を正確に伝え診断を受けるようにしましょう。

 

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアとは、胃酸の過剰分泌や食道や胃粘膜などの知覚過敏など、胃腸の機能自体に問題が生じているにも関わらず、精密検査を受けても異常が見つからない状態のことを指します。主な自覚症状として、胃痛やお腹の張り感、膨満感、胃もたれ、吐き気などがあり、生活に支障をきたしている場合も多く見られます。違和感や辛さなどがある場合は、迷わず医師に相談をしましょう。

 

胃がん

日本人の死因で常に上位にランクインしている疾患が胃がんです。初期の胃がんは無症状のまま進行しますから「ただの胃痛」と放置していたことが原因で胃がんが進行してしまうこともありますから注意が必要です。胃がんは内視鏡で簡単に見つけることができますから、定期的に精密検査を受けるようにしましょう。

 

 

 

 

緊急性がない場合は?

「胃痛もちだけど、短期間で症状が治る」「市販薬を飲めば治るなど、一時的な胃痛」これらの症状の場合に限りさほど緊急性はありませんが、繰り返しお伝えしているように胃痛にはさまざまな疾患が隠れている可能性があります。ただの胃痛と放置せず、なるべく早く医師の診断を受けるようにしましょう。